こんにちは、高田です。
ネットビジネスの物販は、eBayだろうがAmazonだろうが中国輸入だろうが、きちんとした方法論にのっとって継続していれば、稼げるようになると個人的には思っています。
が。「稼ぎ続ける」ってところに若干、脇が甘くなりがちなのかな、と感じることがあります。
実際、撤退していく方も多いですし。
いろいろ理由がありますが、そのひとつに、「キャッシュに対しての考えが甘い」ということがあるのかなって思います。
というのも、実店舗ビジネスに比べると、初期投資や固定費などが低い分、どうしてもキャッシュフロー(実際に手元にくるお金の流れ)に鈍感になってしまうんですね。
このことは先日の記事でも書いたことに関連しています。
俗に「黒字倒産」とも言いますが、経常利益で黒字を出し続けても、倒産することはありえるんです。
理由としては、キャッシュが回らななくなること、ですね。
たとえば、在庫を100個仕入れました。そのうち、今月は70個売れました、って場合。
会計上の粗利の計算では、
100個の売上金額ー70個の仕入金額(売上原価)
の計算になるわけであって、当月を見れば黒字であっても、
売れ残った30個については、いまだ未知数なわけです。
でも、残30個分の仕入れは、発生しているので、これは支払わなければいけない。
また、仮に100個仕入れたものが全部売れたら万々歳になるかというと、
そうでもなくて。
売上の入金タイミングと仕入れの入金タイミングが合わなければ、キャッシュが枯渇する場合はありますね。
そういうわけで、いつかのタイミングでは有在庫にも取り組んだほうがいいとは思うんですが、
それまでの段階で、無在庫販売だけしか経験していないと、どうしてもキャッシュのところが甘くなりがちになる。
で。世の中はどうにも、「無借金経営信仰」とでも呼ぶべきものが跋扈していて、
借金が悪あるであるかのように考える人がいます。
そこまででなくても、「できたら無借金のほうが良いのでは」っていうのは正論に見えます。
でもですね、「じゃあずっとこれからもキャッシュが回り続ける保証はどこにあるの?」
って、やっぱり考えておいたほうがいいですね。
というのも、これも俗に言われることですが、銀行は、「雨が降ったら傘を貸さず、晴天に傘を貸そうとする」ってところはあるわけです。
銀行も商売ですからね。
なので、無借金経営を続けて、銀行との付き合いをまったくやっていないと、いざ、マジで資金足りなくなったんですけど?って時に、貸してくれるところがないわけです。
いや、そんなの一見さんお断りだよ、って。しかも、いま、やばいんでしょうって。
(〇〇漁船に乗っちゃう可能性も受け入れるっていうのなら別ですが・・・。)
そういうわけで、むしろ、余裕のあるときに借り入れをおこしておく。
そして、「借りたけどきちんと返した」という実績を作っておくんです。
そこで、銀行からみた「信用」が生まれるわけですね。

銀行から見れば、借りたことがあるっていうのは顧客であるって認識ですし、返した実績があるってことは、優良顧客なわけです。
そのことは、まだ借りたことのない銀行からも、「優良見込み客」と見られるいうことになりますね。
*ただし、営業利益で毎年赤字続きとか、自己資本比率が異常に低いor債務超過である場合は、もちろん、不利になります。
そういうわけで、
在庫をもつビジネスをやろう(あるいは、無在庫と併用してやろう、も含む)という場合、いったんは借入をおこして、返したという実績を作っておくことは、将来のキャッシュリスクに対する大きな保険になるんです。
そう、「保険」って考えるんです。
しかも今は歴史上まれにみる低金利時代ですし。
まあ平均2%の金利だとして、将来のリスクに対する保険料が2%ってかなり割安ですよね。
ちなみに、僕の知り合いで実際いるんですが、個人事業は無借金経営であっても、個人の生活では高額な生命保険をかけてる、なんてパターンもあります。
生命保険については・・・信頼できるファイナンシャルプランナー(どっかに紐づいていないプランナー)に相談したほうがいいと思いますよ。
そういうわkで、物販をやっている方は、
「無借金経営はかえってリスクである」
という観点は考えたほうがいいと思います。
初めての借入であったり、特にツテがないのであれば、日本政策金融公庫なんかが良いんじゃないでしょうか。
なんか、男性だと10年から最長15年の返済期間なのに、女性だと20年で借りられたりする噂も・・・。
この、銀行とどう付き合っていくかってのも大事な観点だと思うので、また別の機会に書きますね。